コミュニティ活動レポート
第4回 脳梗塞患者の「集い」
- 主催
- 脳梗塞リハビリ研究会
- 協力
- 脳梗塞リハビリセンター
- 開催日
- 2015年9月26日(土)
- 場所
- アルクル湊様(東京都中央区)
- 参加者
- 脳梗塞後遺症を抱えられた患者様とそのご家族、9名様。
9月26日(土) 第4回脳梗塞患者の「集い」が開催されました。
今回は、言語聴覚士の市毛先生(脳梗塞リハビリセンター)を囲んで、参加者全員とざっくばらんにお話しする機会を設けました。お題を決めての会の進行になりました。

リハビリや病の経験談
- ◆いつまでリハビリをしていれば良いのだろう?と思うときもあるが、何のためのリハビリか、次のステップは何なのが分かった時にはやる気が出る。
- ◆病後、初めて杖なしで手引き歩行をした時は、空を飛んでいるような気持ちになった!
- ◆必ず良くなると思うようにしている。
- ◆リハビリは嘘をつかない。
心が折れたときの対処法
- ◆これまで出会った人たちの言葉を思い出すようにしている。「諦めたら終わり、絶対に大丈夫だから」
- ◆単純ではないけれど、時間が解決してくれることもある。
- ◆何度も、何度も心は折れている。人の言葉を思い出したり、人との出会いを無駄にしないようにしている。
- ◆素直に物事を受け入れる努力をしている。
- ◆物事を悪い方だけでなく、別の視点からも見るように心がけている。
- ◆自分にしか分からない苦しみや辛さはあるけれど、自分にしか分からない嬉しさや喜びがあるのも事実。

○○○をしたい!を話してみよう
- ◆車の運転をしたい。(免許の更新が近い方)
発病した際に、自分の体に腹が立って自動車免許証を捨てたという方もおられた。そんな中、絶対に免許を返納してはいけない!と力強くおっしゃる参加者もいた。
それは運転するか否か、後遺症があるか否かに関わらず、皆平等に免許を保持する権利は持っているのだから、と言う意味でした。
免許の更新については、これまでにも様々な困難に出会った人が多いともいます。これについては後日、詳細をアップしたいと思います。

介護者の方からのご意見・ご感想
- ◆介護をされているご主人は、最近になってタクシーに車いすを乗せられる事を知ったので、夫婦2人で温泉に出かけたい。
- ◆最近、ご家族が脳卒中で倒れられ入院中だとおっしゃる参加者は、他の患者当事者がリハビリに励んで、重い障害が残ると言われても、予想以上の回復を見せて社会復帰されていると聞き、勇気が湧いたようでした。
- ◆介護者の方も大変な思いをしていると思うけど、後遺症を抱えた当事者はもっと辛い、イライラを抱えていると思うと、できる限りのことをしてあげたいと思う。
スタッフ総評
脳梗塞リハビリ研究会 大西 千恵子
8月は猛暑の為、患者の集いもお休みでした。久しぶりに皆さんのお顔を見られる機会になりました。言語聴覚士の市毛先生を中心にお題を決めてのお話しをしてもらいました。
リハビリについては、他の人がどんなことをしているのか、していたのか、リハビリ病院でのリハビリの苦労話などを共有しておられました。人によっては同じ病院に入院しており、「同じ釜の飯を食ってたんだ!」と感慨深い様子もみられました。
病歴が長い方も短い方も、心が折れる経験をされてきても、それらを誰かと共有するという機会はなかったように感じました。他の人の経験を大きく頷きながら、自らの経験と照らし合わせている方が多かったように感じます。当事者同士の経験や気持ちの共有は、今後参加者がリハビリに励んだり、社会復帰したり、自立したりする際に大きな後押しになるのではないかと期待しています。
それは介護されているご家族にも言えることだと思いました。「私もヘトヘトなんです」と言える場が、ほんの少しだけれど次の「頑張れる」につながるように感じました。
4回目にしてですが、今回の患者の集いの形は継続していきたいと思いました。同時に、今後は既存のメンバーにも色々お手伝いをお願いしながら運営して行こうかと考えておりますので、ご協力お願いします!
脳梗塞リハビリ研究会では、今後も「集い」を定期的に開催し、
脳梗塞の後遺症を背景としたご本人、及びご家族のみなさま同士がお悩みを語り合い、同じような仲間がいることに気づき、
お互いに励まし合える有意義な場の提供をしていたきたいと考えております。