脳梗塞リハビリ研究会

コミュニティ活動レポート

第2回 脳梗塞患者の「集い」

主催
脳梗塞リハビリ研究会
開催日
2015年6月27日(土)
場所
アルクル住吉様(東京都江東区)
参加者
脳梗塞後遺症を抱えられた患者様と、ケアマネージャー様

今回は、東京都江東区にあるデイサービス「アルクル住吉」をお借りしての開催となりました。脳梗塞後遺症をお持ちの方3名とケアマネージャー2名にご参加いただきました

講師を務めていただいたのは、脳梗塞リハビリセンターの言語聴覚士(ST)と理学療法士(PT)の先生です。専門的な立場からのお話をしていただき、個々の症状についての質疑応答の機会も設けられました。

言語聴覚士の市毛先生からは、「高次脳機能障害」についてのレクチャーをしていただきました。

「今できることを探して、生活を楽しむこと」というアドバイスが参考になったとおっしゃる参加者。

気づきにくい「高次脳機能障害」に関する情報や知識に驚きが多かったです。周囲の人からも理解を得にくい「高次脳機能障害」だからこそ、正しい知識や情報が重要になってきます。

理学療法士の濱田先生からは、「麻痺」についてのレクチャーでした。

日々、リハビリに励んでいる参加者からは、具体的な症状に関する質問も多くありました。

理論的なレクチャーに頷く参加者たち。
☆「脳は回復の可能性を持つ」
☆「脳は使わないことを学習する」
☆「発病後6か月以降も回復の可能性は十分ある」
☆「主体性を持ったリハビリが効果的」

ケアマネージャーの方々も同席しての集い。

担当されている利用者様を思われての質問をされていました。

熱心だからこそ、悩みは尽きないようです。

最後は、お茶菓子をつまみながら、気軽にお話を楽しむ懇親会。

ここではお互いの病気や後遺症、経験についてざっくばらんにお話されていました。

脳梗塞後遺症の先輩は、後輩に自らが乗り越えた経験をお話され、後輩はそれに共感する姿がありました。

「リハビリは、やればやるだけ効果が出る」とおっしゃる参加者は、30分の道のりを徒歩でいらしてくれました。

日々のリハビリで培われた前向きな姿勢が、リハビリ効果につながっているようです。

ご参加いただいた方々からの声

富山さん
これから先の生活に、非常にプラスになった。
近藤さん
今回は、既に知っている事が多かった。みんながどんなリハビリをしているのか知りたい。次回も参加したい。
立花さん
日常もやもやしている疑問を聞くことができた。
明確に理解できないまでも参考になった。是非、次回も参加したい!

ケアマネージャーF.Yさんのご感想

参加者の思いを知ることができた。参加された方々の顔が生き生きしたものに変わっていった。リハビリの意義を改めて認識することができました。
開催している施設にリハビリの機械があるので、せっかくならそれを使って実際にリハビリをしてもらえると大変参考になると思います。

ケアマネージャーU.Kさんのご感想

参加者の方々が、様々な葛藤を乗り越えながらも、現在明るく(悩みは消えないでしょうが)、前向きに過ごされていることに感銘を受けました。 STやPTのお話を伺えて勉強になりました。
今回の会は少人数で話やすかったです。大人数でも良いと思いますが、少人数で話しやすい雰囲気で、言いたいことが言えるのが良いと思います。

スタッフ総評
脳梗塞リハビリ研究会 大西 千恵子

第2回目の脳梗塞患者の集いが開かれました。前回と同様にアルクル様の施設をお借りし、東京都江東区での開催となりました。直前に欠席になった方もおりましたが、患者様3名、ケアマネージャー様2名に参加いただきました。

講師の方のレクチャーも前向きで、患者様はもちろんですが、ケアマネージャー様にも参考になる内容になったと思います。脳梗塞の後遺症がいかにn幅広く、周囲の理解が必要かということがよく分かりました。そして患者様方が、言語聴覚士の市毛先生や理学療法士のような専門職の先生方と身近に話ができたとことが収穫でした。日々、リハビリに励んでいる患者様にとって、専門職からのお話は説得力があり勇気や希望につながります。

会の後に開かれた懇親会では、レクチャーされた内容を振り返ったり、自分の経験と照らし合わせたりとコミュニケーションが広がったようにみえました。

今回は、言語聴覚士、理学療法士、ケアマネージャー、リハビリトレーナーの専門職が集まって、それぞれの立場から脳梗塞後遺症についての知識を深められる場になったようです。多くの専門職が関わることで、同じ目的に向かってのリハビリが実現するのだと改めて実感した集いになりました。

また次回の集いへの課題が見えてきたようです。

脳梗塞リハビリ研究会では、今後も「集い」を定期的に開催し、
脳梗塞の後遺症を背景としたご本人、及びご家族のみなさま同士がお悩みを語り合い、同じような仲間がいることに気づき、
お互いに励まし合える有意義な場の提供をしていたきたいと考えております。